研究グループ

サークル名 サークル詳細説明 (2024年度 後期)

近代日本文学を読む
 —明治・大正の名作世界—

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講師:持田 叙子 氏

近代日本文学は私たちの身近なルーツです。恋愛や友情といった心の問題も身分枠が消え、人間(まだグローバルな概念はありません。人間とは日本国民を指します)平等が唱えられる明治時代にスタートします。まさに現代の根っこです。なのに漢語や文語が豊かな明治・大正の文章は敬遠されがちです。もったいない!この講座で私たちは森鴎外・泉鏡花・永井荷風・柳田国男をはじめとする極上のすてきな作品をバリバリ読んでまいりましょう!

講師 : 持田 叙子 (もちだ のぶこ)先生  
開催 : 第1回はオープンサークル。2~5回は原則、第1月曜日(2月は休み)13時30分~15時
   諸般の事情により変更有り 
場所 :調布市文化会館たづくり

講師のご紹介

近代文学研究者、三田文学理事
1959年生まれ
慶応義塾大学大学院修士課程修了、國學院大學大学院博士課程単位取得退学
1995年より2000年まで『折口信夫全集』(中央公論新社)の編集・解説を担当する。2008年春に世田谷文学館で催された「永井荷風のシングル・シンプルライフ」展の監修を務める。

著書

『朝寝の荷風』(人文書院2005年)、『荷風へ、ようこそ』(慶應義塾大学出版会2009年第31回サントリー学芸賞)、『永井荷風の生活革命』(岩波書店2009年)、『折口信夫 秘恋の道』(慶應義塾大学出版会2018年)『美しい日本語 荷風』(全3巻共編2019~2020年)、『安岡章太郎短篇集』(編・解説2023年岩波文庫)。最新著書『おとめ座の荷風』(慶應義塾大学出版会2023年9月)は日経・読売新聞等の書評で取りあげられ、好評を得る。

今後の日程・内容 (2024年8月現在)
第1回10月7日(月)(オープンサークル)―永井荷風は近代作家で一番のあまえんぼお坊ちゃま―

永井荷風は明治12年東京に生まれました。織田信長の血を引く武士家系の長男です。といっても文明開化期の山の手のお坊ちゃまとして大切に育てられました。幼少期を回想する小説『狐』やエッセイ『冬の夜がたり』を読み、明治浪漫の香りをかぎます。

第2回11月4日(月)「すみだがわがだーい好き!」

荷風は東京の下町を流れるすみだ川を愛しました。川と海が大好きです。中学の時からすみだ川で水泳をし、ボートを漕いで遊びました。名作小説『すみだ川』を読み、日本の川の情緒を見直しましょう。

第3回12月2日(月)「巴里のレストランは恋の場所」

荷風はレストランがお気に入りでした。ちいさな頃から母の手作りの洋食に慣れていました。荷風のレストラン愛の逸話はたくさんあります。その中からいとも麗しい散文小説『美味』を読みます。私たちも巴里(パリ)の5月の薔薇の花咲く食卓に荷風とすわり、真紅のワインで乾杯します。

第4回1月6日(月)「美しいものに魅せられて」

荷風はきれいなものに目がありません。まだ若い無名の日に『いちごの実』というカワイイ小説があります。口語体なのでとても読みやすいです。初夏の若葉、ミントグリーンの小川、咲き始めた白百合、真紅のいちごの実の色が今でもとても新鮮です。『いちごの実』をぜひご一緒に♡

第5回3月3日(月)「おやつは平和のシンボル」

荷風は甘党です。お酒はワイン、煙草は吸いません。あんみつやお団子、くだもののコンポートにあんパンが大好きです。おやつの時間を尊敬しました。古今東西を問わず、おやつは暮らしにゆとりある平和のシンボルであると考えました。おやつ愛を熱く語るエッセイ『砂糖』を読みます。平和を祈る荷風の心が伝わります。

  諸般事情により、日程・内容が変更になる場合がありますのでご了承ください。
  最新情報は、毎月の愛とぴあ会報、ホームページを参照ください。


  見学ご希望の方は事前に「アカデミー愛とぴあ事務所」までご連絡ください。
    電話 042-441-6328
    受付時間 9:00~16:00


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